独立行政法人労働者健康安全機構  北海道中央労災病院

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  • 北海道岩見沢市4条東16丁目5番地

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病気のはなし

心臓の病気

心不全

Ⅰ.心不全とは心臓が弱った状態のことです。
心臓は全身の内臓や筋肉に血液を送り出すのが仕事です。心不全とは心臓の働きが弱って身体が必要とする血液を十分に送り出せなくなった状態のことです。

Ⅱ.心不全の症状は3つに分けられます
1.心拍出量低下の症状 「疲れやすい」
内臓や筋肉に血液が十分に流れてこないために起こる症状です。「疲れやすい」「手足がつめたい」「尿量が少なくなる」などの症状です。
2.肺うっ血の症状 「呼吸が苦しい」
心臓から血液を出せないので心臓の手前にある日の中で血液が停滞してしまいます。すると血液の中に酸素が十分に入らなくなったり、肺の血管からしみだした水分が胸の中にたまったりします。すると「呼吸が苦しい」という症状になります。とくに夜中に寝ていて呼吸が苦しくなり起き上がると楽になる場合は進行した心不全の可能性があります。
3.体静脈うっ血の症状 「浮腫」
血液の停滞は下半身(あし)やおなかの内臓にも起こります。するとあしの浮腫(むくみ)や腹部膨満感(おなかが張った感じ)という症状になります。

Ⅲ.心配な症状があれば医師に相談してください
以上のように心不全を心配すべき症状がありますが、実はこれらの症状があっても心不全ではないこともあります。つまり別の病気で心不全に似た症状が現れることもあるということです。これを区別することは患者さん自身では難しいので医師に相談することが大事です。

Ⅳ.心不全の診断には診察と検査が必要です
医師は上に述べた症状に基づいて心不全を疑います。そして血圧、脈拍、胸の聴診や胸部X線検査、心電図検査などを行います。同時に心不全に似た別の病気がないか血液検査や尿検査も行います。心不全の疑いが強くなればさらに専門的な検査を行うことになります。

Ⅴ.心不全は治療しなければなりません
心不全はとても重大な病気です。放っておけば進行します。薬を飲んで症状がなくなればそれで良いというものでもありません。心不全の原因を良くする治療、症状を落ちつかせる治療はもちろん、心不全を進行・悪化させないための生活習慣も勉強しなければなりません。ぜひ病院で治療と指導を受けてください。

循環器科 髙野英行

虚血性心疾患

虚血性心疾患とは、心臓に血液を送る血管(冠動脈)が狭くなったり、塞がってしまい、心臓に充分血液が届かない状態を言います。虚血性心疾患には大きく2つあり、冠動脈が細くなり、一時的な酸素不足の状態を狭心症、冠動脈が完全に詰まってしまう状態を心筋梗塞といいます。

【原因】多くの場合は動脈硬化症が原因です。動脈硬化症とは、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、喫煙などが原因で、血管が固く、一般的には細くなってきます。その他、血管がけいれんして一時的に血液の流れが悪くなる状態(攣縮)も日本人に多いと言われています。
【症状】動脈硬化症が原因の時は、体を動かした時(労作性狭心症)に胸の真ん中あたりに圧迫されるような痛みやつまるような感じが起こり、安静にすると数分程度で消失します。血管のけいれんが原因の時は、主に安静や睡眠中(安静時狭心症)に同様な症状が数分から数十分持続します。心筋梗塞では突然非常に強い上記症状が出現し長時間持続します。
【診断】虚血性心疾患の診断には
①心電図、②ホルター心電図、③運動負荷検査、④心臓核医学検査、⑤心臓カテーテル検査などがあります。
虚血性心疾患では、発作時のみに心電図変化が起こり、症状がない時には心電図は正常です。よって、症状がある際の心電図変化を捕まえる事と、冠動脈が細くなっていないかを確認する事が重要です。
【治療】大きく3つあります。
①薬物療法、②カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術:PCI)、③手術(冠動脈バイパス手術) それぞれ一長一短がありますが、一般的には①→③ほど重症になります。循環器内科医が行うPCIとは検査用の管(カテーテル)から風船(バルーン)を入れて拡張したり、金属性の鋳型(ステント)を留置して血流を改善させる手技です。

当院では急性心筋梗塞に対しては、24時間365日、いつでもPCI可能な体制を取っております。もし御心配な点がありましたら、当院循環器外来を是非、受診して下さい。

循環器科 酒井 寛人

不整脈

不整脈とは、脈がゆっくり打つ、速く打つ、または不規則に打つ状態を指します。病的な治療の必要なものもあれば、特別心配のないものもあります。

 症状:
 不整脈は常に症状があるわけではありませんが、症状として以下のものがあります。まず、脈が極端に遅くなり、数秒以上脈がとぎれるようになると、ふらっとしたり、めまいがしたり、ひどい場合は意識がなくなって倒れたりします。また、脈の遅い状態が続くと、体を動かす時に息切れするようになります。反対に、脈が速くなるとドキドキと動悸がし、さらに脈が速くなると心臓が十分な血液を送り出せなくなって、意識が遠くなる症状が出てきます。脈が不規則に打つ場合は脈の飛ぶ感じや、胸部の不快感、きゅっとする胸の痛みとして感じます。

 検査方法:
 受診時に心電図と、初診の方であれば胸部レントゲン検査を行っています。その他血液検査、心臓超音波検査、ホルター心電図、運動負荷心電図などを症状、心電図、診察結果から判断し行っています。ホルター心電図は、携帯式の小型の心電計をつけたまま帰宅してもらい、体を動かしている時や、寝ている時に心電図がどう変化するかをみる検査です。ホルター心電図は不整脈の数がどれくらいあるか、危険な不整脈はないか、症状との関係はどうか、などがわかります。
 
 不整脈の治療:
 得られた検査結果の範囲で、怖い不整脈なのか、怖くない不整脈なのか、治療した方がよい不整脈なのか判断することになります。もちろん心配のない、治療の必要ない不整脈もあります。治療としては薬物治療、ペースメーカー、カテーテルアブレーション、植え込み型除細動器などがあります。ペースメーカーは遅くなった自分の脈の代わりに、心臓へ電気刺激を与え脈が遅くならないようにする装置です。カテーテルアブレーション、植え込み型除細動器治療は当院では行っていない治療ですので、治療が推奨される方は然るべき施設へ紹介しています。

循環器科 今 寿

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